読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

marginalnotes

学んだこと思い立ったことを勢いだけで書く

少なくとも都内に住んでいて車を買わないといけない理由はほとんどないと思う

最近は若者が車を買わないとか、まるで買わない方が悪いみたいな勢いで人様の消費行動を批判する自動車メーカーさんや関係者の方々がいらっしゃるけれど、逆に何で車を買うのが当たり前だと思っているのだろうか。

もちろん住んでいる地域や個々人の事情によって車が必須の場合は多々あるだろうが、鉄道などの公共交通機関が高度に発達し、タクシーが街中に溢れかえっていて、さらにカーシェアリングのような新しい仕組みが社会に浸透してきているようなこの時代、一般的に都内など都心部に住んでいる人にとって車を所有する理由があまり思い浮かばない。

都内に一戸建てを所有しているような人はともかく、集合住宅に住んでいれば駐車場代だけでも月に数万円の出費だし、税金、保険料、ガソリン代、さらには車自体の購入代金、メンテナンス費を考えると、そのお金があればどうしても必要な場合はタクシーを使うなり、レンタカーやカーシェアリングなりで借りればよいという判断をすること自体はそれ程おかしいことではない。むしろ合理的に考えるほど車を買うという選択肢は遠のいていくと思うのだけれど。

かくいう俺も、若い頃は車にはまって、恐らく1千万円近い金額を1台の車に突っ込んでいた時期もあったし、そういうお金がかかる車を卒業したあとも、所謂ファミリーカーを新車含め数台購入して乗り継いでいた。

18歳になったら免許をとって車を買うということに何の疑問もなく憧れていたし、車を持つことがステータスだと感じられる世代だと思う。そして実際それなりに車にお金を使ってきた方だと思うが、そんな俺も今は車を所有していない。それでも特に今のところ困ったことはない -別に俺が住んでいるのは超絶便利な東京の中心部などではないが- し、結局は慣れの問題だ。そう考えればなぜ車を買うのが当たり前だと思っていたのか今となっては不思議に思う。

もう少し技術が進歩して自動運転が当たり前になれば、無人のタクシーが24時間休みなく、呼べばすぐに駆けつけ、利用者の移動の足が必要というニーズを即座に、的確に満たすようになるだろうし、そうしたらますます車を個人で所有する必要性は薄れ、嗜好品としてしか購入されないようになるだろう。そして自動車メーカーにとってつらいのは、それの流れが先進国だけでなく、本来ならこれから豊かになって一家に一台、あるいは一人一台の車を買ってくれるはずだった発展途上の国でもほぼ同時に進行してしまうということだと思う。

所有することがステータスになるような高級車はお金持ち相手に売れ続けるのだろうけど、そうでないメーカーにとってはあまりうれしくない未来が来そうなことは予想がつく。日本には後者の自動車メーカーや関連企業が多いのであまりよいこととは思わないけれどこの流れ自体は仕方がないんだろう。あとは頭のいい人たちがなんとか打開策を見つけて、うまく乗り切ってくれることを祈るばかりだが、少なくとも若者に車の楽しさを伝えたり、魅力ある車を作りさえすればまた売れるなんていう甘い考え方は捨てた方がよい。